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喫茶店で、生クリームと血の匂いを堪能してきました

2008年06月06日 22:07


 こんにちは、お久しぶりかな? レンです。日本では梅雨の季節ですが、ここファーレンでは梅雨知らず。毎日が小春日和、得物についた血を懐紙で拭きつつ、打ち粉を振ってしっかりメンテナンスです。痛むと大変ですし。
 ところで喫茶店って行った事ありますか? 古くは政治思想や理想を語り合うアジテーションポイントとして使われたコーヒーハウスに始まり、産業革命以後急速に広がった手軽な娯楽。日本では一九二〇年代に喫茶店ブームがあったらしいです。ちなみに当時は珈琲一杯十銭。日本に根付いてそろそろ百年も経つことになります。


 歴史の勉強はここまでにして、と。
 この世界は中世欧州と良く似ています。そしてバーがあるという事は、喫茶店もあるんじゃないかなぁと思っていたのですが、やっぱりありました。ところがその喫茶店はですね…… 今回はそんな話でも書きましょうか。

 言ってませんでしたが、レン含め私たち姉妹 (そして存在しない中の人も…… 無論、存在しない架空の存在ですが) はお茶と名のつくもの、もっと言えばカフェインの入っているお茶に目がありません。大好物と、こう言っても差し支えない位です。ファンブルグ東地区のバーで飲む珈琲や西地区のホテルで頂く珈琲も悪くはないのですが、何か物足りない。
 何時ものようにお友達と喋っていると、耳寄りな情報が!

『ウィルノアねぇ、あの金持ちの町に喫茶店があるんだと』
『ほぉー、じゃあ何か。使う葉っぱはファーストフラッシュ、やってくるのは金持ちか……』
『案外テロリストや、城の連中なんかもいたりしてな。ほら例のk』
『バカ! 兵隊がうろうろしてるこの街で変なこと言うんじゃねえよ!』

 何だか世を憎み、人を憎み、世界に背を向けた…… と言うよりは単にやさぐれた労働者みたいな人達がでっかい声で不平不満のつもりらしいです。コツコツ働けば、それなりに幸せな生活を送ることは出来るのですが、不器用なのかも知れません。

 異世界に拉致召喚されてからそう言えば本当に 「おいしい!」 と言える様なお茶を飲んでいない私。ウィルノアまでの道は後半が命がけですが、お金もあるし、暇もあるので早速ウィルノアまで言ってみることにしました。ごーごー。

[続きはしたのリンクから → ごーごー]


 ウィルノアまでの道は少々複雑です。政府によって開発が進められている中央坑道を抜け、後はひたすら標識無き道を進んでいくとたどり着けると言う…… 何とも物騒な旅なのです。ちなみにこの中央坑道を通る為には、形だけでも政府認定採掘師の資格を持っていなければ入ることさえ叶いません。面倒ですね。


 ちなみに、ウィルノアはこんな美しい街です。イスラームの影響を受けたかのようなターバンを巻いた人々が印象的ですが、これは上流階級の証なのか、それとも単なるファッションなのか。
 経済規模の大きな町ですが、その割りに人口は少なく、資本家層が住んでいるようです。もっとも、私たちが呼び出されたのはこの国の安全保障が致命的だったからと言う話ですから、この街もやがて衰退していくのかもしれません。私たちの世界で言う幻の都、楼蘭のように。


 ウィルノアであれこれ話を聞くと、お茶会が開かれる日にだけ限定的に開かれる喫茶店との事。その規模は大きく、そして夢のようなひと時を提供してくれるそうな…… 話だけを聞くと、千葉県にあるお金を払って夢を買うと言うあの国を思い出さずにはいられないのですが、しかしあくまでカフェなのだそうで。
 探して、探して…… 途中で立ちふさがった 「あらあら、うふふ」 も華麗にスルーしつつ。見つけました! ここですか、夢と希望の国はっ! (ちがいます)


sugerpot_1.jpg
mixiか何かですかね? ここは。


 ほへぇ。どうやらここは会員制の喫茶店なんですね。

 ところで、業種は若干違いますが。その昔会員 (紹介) 制のクラブではいかがわしい行為を目的としたものが幾つかあり、『ホールでは淑女、ベッドの中では娼婦になりなさい』 と言う格言? が生まれたような歴史が (私たちの世界では) ありました。ここもそうなのでしょうか…… もっとも、そう言う方面にはやけに淡白なファーレン王国、むしろ宗教結社 (黒ずくめマニアとか) やテロリストの公然拠点かも知れません。また、麻薬の流通なんて起こって居ようものなら。

 そうです。なら納得です、喫茶店を探しているだけなのに 「あらあら、うふふ」 に始まり、『パンピーな方々はビネガー持参』 でなどと言うワケの分からない文句が立て札に書かれているワケです。幾らなんでもバルサミコスなんて調達しようもありません。つまり、連中はもうキマってる。これは一士官として潜入捜査と行ってみますか。

 更に聞き込みを続けると、街の外でドラビスケットと言うダフ屋みたいなドラゴンがいて、彼から一時入場証を貰うと中に入れるらしい。そうは言っても街の外をふらふら歩いてるとのことで、近くにいるとは限らない。さてどうしたものか、ウィルノア近辺は動物連中が凶暴なのであまり歩きたくな……

 いましたよ、ドラビスケット。
 街の傍を流れる川に頭を突っ込みながら……

「どうしよう、僕が手にこびりついて元に戻らなくて手を洗ってもまだべっとり僕がへばりついてるドラ。つまり一日永遠の解が僕にこびりついてますので。一日永遠の僕が手を洗い、一日延々の僕がヨゴレが落ちなくて、一日永遠のドラが……」

 間違いなく薬物中毒です。本当にありがとうございました。
 キマってる彼が撒き散らしたビジター入館証を拾って、いざシュガーポットへ突撃!



むわっと漂う生クリームとチョコレートの香りが


 お菓子の家と言う話をご存知でしょうか? ヘンデルとグレーテルがたどり着いたと言うパライソで、苦労人で有名な森の魔女が近所の百円均一店で買い貯めた菓子を用い2×4工法で建設したと言うアレです。この喫茶店の場合、事業を乗っ取ったヘンデル&グレーテルが大規模店舗として建設した一号館と言った感じ…… そんな感じのオールお菓子の喫茶店がそこにありました。足元のビスケットもしっかり作ってあるらしく、近くの子供が這いつくばって勢い良く床材 (ビスケット) に噛り付いてました。いや、ボク…… それきっと汚いよ。呆然としながら空いてる席を探します。



アッ――――― 貴方達は?!


 換気が十分ではないのか、むわっと漂うショートニングの匂いに辟易していると、金が反射したかのような成金趣味の光が…… ついに金箔菓子まで、趣味が悪い? あぁなんだ。金ぴかといつものペペさんではありませんか。拍子抜けしたと言うかやっぱりと言うか、ここに来てたんですね。



最早立派なスベリ芸ですね!


 聞くと、少々甘い匂いが身体に毒なような気はするものの、経営も出しているものも真っ当な物ばかりとのこと。勇者捜索隊と言う公務員のいう事ですし、ひとまず信じてゆっくりこの時間を過ごすことにしましょうかね。さて、注文は……


sugerpot_5.jpg
どうやら、お困りの様子。どうかしました?

sugerpot_6.jpg
ふむ~ 124年もケーキってもつ物でしたっけ?
まあ、いいですけどね。


 詳しく話を聞くと、このお店ではヒヨコとノッカーが共同経営と言う形で喫茶店と甘味を提供しているとのこと。彼、シェフヒヨコさんの言では百二十年後に開催されるコンペ用のケーキが誘拐されてしまい、犯人はノッカー連中なのだけど、突っ込むに突っ込めないとのこと。
 奥に分け入る事が出来れば、私の目的である違法薬物や人身売買の証拠もつかめるかもしれません。これは引き受けるしかないでしょう。通路を塞ぐシェフノッカーにちょっと頭を冷やしてもらいつつ、慎重にマーガリンと生クリームの匂いがきつい通路を進みます。

 途中、バイトノッカーと名乗るネズミに殺されかけたりしながら……

sugerpot_7.jpg
10匹に囲まれて危うく焼き菓子にされるところでした……;


 ついにオーナーノッカーとか言う明○ミルクチョコレートみたいなねずみと相対することとなったのです。と言うか、おっきいですね。徳用サイズですか!


これはご大層な歓迎委員会です……


 それにしても、この世界では下手な職業軍人より民間人の方が強いと言う本末転倒な状態です。なので、このでっかいノッカーもでっかい苦戦するとは思っていたのですが……


ちっともゆっくり出来ない喫茶店もあるんですね


 兵士として、単身もぐった作戦の中で久しぶりの激戦でした。私が殴れば奴が殴り返し、もう一太刀いけそうだと斧を振るい、またにらみ合う。何合続いたか分からない戦いの末、生暖かい血液を浴びつつもその場に立っていたのは。


私でした。げっ歯類にのされたのでは格好がつきませんしね


 すっかり怖気づいたスタッフノッカーに珈琲と茶菓子を貰い、隠蔽されていた後百年かけて作られる筈のケーキを取り戻しほっと一息。ようやく飲んだ珈琲の香りは少し血なまぐさい匂いがしたのでした、まる。
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